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親知らずが引き起こす様々な問題

親知らずは歯列の一番後ろに位置する歯で、最後に萌出する(顔をだしてくる)ため、狭い所に位置し、正常に萌出する事が困難となる場合が多く、まっすぐに生えずに傾斜したり、粘膜の下や、骨の中に埋伏する事が多くなります。

そのために、色々な問題をおこしやすく、歯の周囲に痛みがでたり、歯ぐきの炎症や化膿を起こすだけでなく、さらに炎症や化膿が拡大すると、顔やのどの方に炎症を引き起こし、重症の場合には入院治療や生命に危険を及ぼしたり、顎の骨が腐る(骨髄炎)事もあります。

親知らずの抜歯による、起こりうる症状

  • 上下顎の智歯
①きわめてまれにショックの起こる事があります。
②口の開け閉めの障害(開口障害)の生じる事があります。
③顔、特にほほが大きく腫れたり、(内出血斑が生じる事もあります)のどの痛みや発熱する事があります
(②,③に関しては2~3日がピークで10日程で軽減されます)
④抜歯後感染、出血、治癒不全は他の歯と比べて高いとされています。

  • 上顎の智歯
上顎洞(副鼻腔)と口腔が交通することがあり、この場合閉鎖手術が必要です。

  • 下顎の智歯
唇や舌のしびれ感(知覚鈍麻)の残ることがあります。
(2~3%の頻度で発症し軽減まで6ヶ月~1年程度。約1年で症状固定となり40歳以上の方に多くみられます。)

上記のような偶発症が常に起こるというものではありませんが、親知らずの場合には他の歯と比べて発現する頻度が高いといわれています。

親知らずの抜歯に併用できる治療法

①無痛抜歯(消炎無痛療法)、顎骨手術法、再生医療を応用して抜歯後の痛み、腫れをかなり軽減し、通院回数も短縮する事ができます。

②静脈内鎮痛法(深鎮静)、静脈麻酔剤を投与し深い鎮静下に抜歯することができます。
(保険の適応は制限があります。)

治療について

親知らずの抜歯は粘膜切開や骨除去が必要であり、難易度が高いため口腔外科医が担当致します。

水平埋伏智歯の抜歯は当院では10~20分程度ですが、深在性あるいは難易度の高いものは30分以上要することもあります。